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自然木を使用した造形において「木が割れる」という事は避けては通れない事象です。なぜ割れるのか?について少し解説をしておきます。木は植わっている状態で水分の含有率が樹木に対して150パーセントほどと言われています。生木の段階では文字通りかなり水分があります。材料というよりも野菜みたいに植物的な状態です。この段階はやはり柔らかい状態です。伐採後から乾燥が始まりますので乾くにつれて硬くなり割れが生じてくるのですが、そのまま材料が小さくなるという訳ではないのですね。

 

 

材木には骨と身がある

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樹木を構成するポイントとして年輪を見てみると分かるのですが、年輪の中央部位と周辺部位で呼称があります。中心部から赤みを帯びている部位を「芯材/赤身」と予備周辺の白い部分を「辺材/白太」といいます。芯材は水分が少なく硬い部分になります。辺材は水分量が多く柔らかい部分です。木材の乾燥すると辺材の水分が抜け、部位の体積が減るために木割れが発生してしまいます。

 

建築材料などで使用されている木材では「芯抜き材」という加工材があり、これは芯材の部分をはずすので結果的に割れないという製材方法を用いたりします。たとえば丸太を「田」の字状に四分割にして角材にカットすれば割れは起こりません。同様に板の材料でも芯入り板とか芯去り板とか呼ばれているものがあり、芯材の部位を除く加工によって割れない(割れる部位を分離した)製品などがあります。

 

 

 

無垢材を使ってみよう

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天然木のそのまんまを無垢(むく)材という風に言います。木材を扱う人間にとって「割れ」「反り」「狂い」とは当然のメカニズムなので、昔の大工さんは山の南側に生えた木は南向きの柱にとか、縦(柱)に使う樹木の種類とか横(梁)に使う樹木の種類も乾燥による変形と強度の変化に合わせているのです。天然乾燥の木材で家を建てた場合は建てて月日が経つほどに木材の乾燥が進んで強固になるとも言われています。木を使う文化というのは本当に奥深いもので先人たちが歩んだとおり、柱も割れてから一人前。割れたら強度が落ちるのでは?というのはご安心ください。

 

無垢材には湿度調整の機能もあって湿度が高いときには吸湿、乾燥が強いときには保湿と、本来の植物ならではの機能もあります。木が呼吸していると言われるように木の割れ目を観察すると大きくなったり小さくなったりしてるんです。この機能は木工製品を家に置く良いメリットになると思いませんか?

 
丸太形状での割れについて自分なりに考えてみると結果「面白いしカッコいい」という事になりましたので、逆にこういうのがアクセントになるような物が存在しても良いんじゃないのかと考えています。